忘れられない清掃作業と粗大ゴミの記憶

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都内に居た時、爺さんが借りているまるで不用品回収業者が入る前のごみ屋敷のようだった公団住宅に10年程居候していました。その時の話です。

借主の爺さんは高齢の為、数年前から既に別の場所で知り合いの女性と暮らしていました。仕事の都合で自分が引っ越す事を話すと「ならばそこを引き払うから」という事になり、一人で引越しと清掃・片付け作業を開始しましたが「主」は、かつて3人家族で暮らしていた為、2LDKの部屋に家財道具がびっしり。

それも全て古~い物なので転居先に持っていける物は有りもせず、夜な夜な東京都の指定袋に食器や家財品を破れない様、少しずつ入れ、住宅の10階からエレベーターを使って不燃ゴミ置き場にそっと置いてくる作業を続ける事、約2~3週間。記憶では50袋以上有ったと思いますが、ようやく先が見えてきました。

残りはソファー・タンスやテレビの大物=粗大ゴミです。困った事は、一人で運ぶことのできない下駄箱収納をどうするか?でした。

市で回収してくれる粗大ゴミは、大きさなどによって料金が異なりますが、比較的安いのでほとんどの粗大ゴミをそちらで出しました。
でも、収集場所まで自分で運ばなければならず、一人では運べるものは玄関から何往復もしました。

ゴミの数が多いと一度では持って行ってもらえないので、何回かに分けて出す事になったのですが、それでも重い家財道具を抱えながらエレベーターまで運んで積んで下ろしてまた運んだの繰り返しで結構体力を使いました。
また、箱に入っている物は箱から出さないといけないとか、粗大ゴミシールを購入しないといけなかったりして面倒でした。

問題の下駄箱収納はネットで調べた業者に頼む事にしました。民間の引越し屋さんは使えないので、東京都清掃局の専門部隊を御願いして、身内総出の搬出作業と成りました。木製品だったので少し割高でしたが、自分では運べないので仕方ありませんでした。

ネットで調べてみたら、物によっては無料で回収してくれるので色々比較してみるといいと思います。
役所の回収も場合によっては安く済みます。
粗大ゴミを捨てるのは、結構体力が必要です。
女性は無理ない程度に、うまく業者を使う方がいいと思います。

流石にこの後、熱を出して寝込んでしまいましたが、あれだけ壮絶な引越清掃作業は今後絶対無いと思います。10年経った今でも忘れる事は出来ません。


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