親が健在なうちに片づける

数年前に母が亡くなった時、家族間で相続や遺品整理の話が出ましたが、悲しみが深すぎて、手を付けられませんでした。
なんとなくそのまま月日が経ち、引っ越すか家を建て替えでもしない限り、このままかな、と思っていた矢先、今度は父が体調を崩して入院。なんとか回復し帰宅しましたが、もし今回亡くなるような事態になっていたら、父母2人分の遺品を整理することになり、その負担の大きさに困惑しました。

母の遺品の中にも、父にしかわからない品があったりして、それを推測しながら取捨選択していくのは、膨大な時間と手間がかかります。また、本人が健在なうちに、大切で子孫に残したいものと、捨てても良いものを自分で判断してもらえれば、本人も安心できるし、家族も助かります。
作業中は、引っ張り出した膨大な物のせいで、家の中が足の踏み場もなく、うんざりしました。なんとしても途中で挫折しないように、毎日ゴミ袋を1つ捨てることだけを目標に、ひたすらコツコツと分別していきました。
結果的に、ゴミ屋敷の掃除業者と協力しながら終了するまで3か月かかりましたが、家の中がすっきりした以上に、母の死に対する気持ちの整理がついたことが、一番の収穫だったと思います。